> Home > ユーザ紹介 > 大阪大学大学院工学研究科機械システム工学専攻


ユーザ紹介

大阪大学大学院工学研究科機械システム工学専攻

大阪大学大学院工学研究科機械システム工学専攻 菅田 淳 様
材料構造評価学講座材料強度学領域

近年、航空機、自動車、鉄道、海洋構造物、発電設備などで経済性の面からの需要により応力繰返し数が10の7乗回を越える高齢化設備が増加した。例えば、新幹線の車軸は約10年の使用で10の9乗回に相当し、タービン等の翼では振動による負荷が10の7乗回以上繰返されるのは珍しくない。そのため、機器の安全性と延命化技術の確立やそれに伴う経済性の向上、また機器の過酷環境下での使用に対する疲労設計の確立などが求められてきている。これらの理由から最近では10の7乗回を越える超長寿命域における疲労破壊の原因の究明、また10の9乗回までの疲労限の評定は、安全性・信頼性の向上を目指した疲労設計において極めて重要であり、注目されている。

多くの鉄鋼材料の疲労限度がN=10の7乗回を越えても低下しないのに対して、高強度鋼や表面処理を施した金属材料において、S-N曲線はN=10の7乗回付近で一旦水平となるが、さらに負荷を繰返すとN=10の7乗回を越えた領域においても疲労破壊が生じることが明らかにされている。つまりS-N曲線が図1のように2段の折れ曲がり有する曲線となり、実線の高応力振幅・短寿命域では表面き裂発生による破壊が支配的であるのに対して、破線の低応力振幅・長寿命域ではフィッシュアイと呼ばれる非金属介在物を起点とした内部き裂発生による破壊に遷移すると報告されている。

しかし、従来の油圧サーボ試験機による50Hzで10の9乗回までの疲労試験では、終了までに7ヶ月以上もかかり、機械的な破壊、動力系統の損傷もなく試験を行い続けることは非常に困難である。超音波疲労試験機を用いた試験においても、試験片の発熱や疲労強度に対する繰返し速度効果、また試験周波数が共振点に限られるなどの問題がある。

そこで本研究では、1kHzまで加振可能なMTS810油圧サーボ疲労試験機を用いて、一定振幅荷重下での内部起点型破壊の疲労限度を明らかにし、表面起点型破壊と内部起点型破壊との遷移機構について検討し、またN=10の7乗回付近で一旦水平となる見かけの疲労限度を挟む2つの応力レベルにおいて様々な頻度比で2段変動荷重試験を行い、疲労き裂発生機構に及す荷重変動の影響を明らかにすることを目的としている。



図1 表面起点型破壊と内部起点型破壊のS-N曲線


図2 MTS 810 1000Hz System

>> MTS へのお問い合わせ

お問い合わせ

ユーザ紹介

お問い合わせ


MTS JAPAN NET ニュースレター