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ユーザ紹介

トヨタ自動車株式会社 (ユーザ事例紹介)

ドライバー特性のさらなる把握

MTSは最先端のドライビングシミュレーターでトヨタ自動車のより高度な予防安全技術の開発を支援しています。

お客様のチャレンジ
トヨタ自動車は「交通事故・死傷者ゼロ」を車両開発における長期目標としています。この目標達成には、事故に至るドライバーの運転特性や、車両に組み込まれる新たな安全システムに対するドライバーの反応を正確に把握することが必要でした 。


これまで、テストコースで試みられていたドライバーの運転特性の把握では、ドライバーに危険が及ぶことや現象再現性の点で問題があり、効果的に実施することは難しいとされてきました。また、テストラボで実際の運転状況を正確に模擬することにも大きな課題がありました。このような試験では(1)視覚、(2)聴覚、(3)加速度感覚を同時に再現し、組み合わせることが必要だったからです。

この3番目の要素である加速度感覚が、運転環境を忠実に再現するための最大の難関であり、重要な感覚でもありました。例えば、ドライバーが急ブレーキを踏む場合、このアクションに伴う減速感を感じなければ、その現象は本物のように感じられません。ドライバーが見ているものと内耳や体で感じるものとの間で起こる不調和は乗り物酔いを引き起こします。

トヨタはMTSにドライビングシミュレーターの基幹部分であるモーション機構とその制御システム及び関連ソフトウェアの検討を依頼しました。世界中のいろいろな車両の運動再現、及びその計測技術や大型モーションシステムの開発においてMTSがこれまでに確立してきた経験とリーダーシップに基づき、最終的にプロジェクトはMTSに発注されました。

MTSソリューション
2005年1月、MTSは静岡県にあるトヨタ東富士研究所にてドライビングシミュレーター・プロジェクトを開始しました。その後、2008年春にはドライビングシミュレーターの本格稼動を迎えました。

シミュレーターは実物大の車両をMTSヘキサポッド・プラットフォーム、XYモーション・ベース、車両モーション加振機、ターンテーブル上に設置し、12自由度で制御することが可能です。車両は高さ4.5メートル、直径7.1メートルのドーム内に設置され、360度の球面スクリーンには実際の御殿場市街地の映像を再現します。また、高性能なオーディオ・システムにより、忠実に走行環境音を模擬しています。

業界をリードするMTSの制御ハードウェアとソフトウェアにより、シミュレーターは縦35メートル、横20メートルの範囲で移動し、走行時の速度感、加速度感、乗り心地を忠実に再現します。その間システムがラボ内でしか移動していないにも関わらず、ドライバーは実際の道路を広い範囲で運転しているように感じます。 シミュレーターの動作は、ドライバーに運転中に感じる速度感と加速度感を忠実に与えることにより、動く車両を運転しているという感覚を高めて、限りなく実走行に近い運転環境を実現しています。


お客様が得た利点
この最先端のドライビングシミュレーターにより、トヨタは事故低減へ繋がる効果的な予防安全技術の開発を進めています。この技術は、潜在的な事故の可能性を察知し、ドライバーへ警告するシステムや顕在化した事故リスクを警報や介入制御により、事故を回避するシステムとして製品化していきます。車両開発エンジニアは、テストコースでは不可能だった自動車事故の再現や危険な運転状況の再現による試験が可能となりました。

このシミュレーターにより、居眠り運転、脇見運転、飲酒運転、携帯電話使用のような行動が運転にどのように影響するかの実験が可能になり、このような場面での事故防止に役立てることができます。さらに、多くのシステムが作動することによるドライバーの運転干渉リスクを避けるために、どのようにシステムを統合していくかなどの評価が可能になります。危険なテストコースに代わる安全な模擬実験が可能となり、シミュレーターを用いた実験のアプリケーションはこれからも広がっていきます。

トヨタのドライビングシミュレーターは、車両の開発者が車両を設計する際にドライバーの運転特性を理解し、またそれに対処する技術レベルを格段に引き上げました。この高度なシミュレーションシステムの開発により、道路での危険な状況を自動的に察知し回避する車に向けて、世界は大きな一歩を踏み出しました。

トヨタのドライビングシミュレーターについての動画はこちら
>> http://www.toyota-future.com/JP/#/technology_library/top/synap_a6/detail_a6

>> ドライビングシミュレーター事例紹介のダウンロード
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