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Oak Ridge National Laboratory (ユーザ事例紹介)

詳細へのこだわり

テネシー大学のプロジェクト研究責任者であるPeter Liaw 博士は、固定の中性子ビームを使用したin-situ材料特性の評価に関連する固有の機械的課題の解決にMTSの技術と専門知識が役立ったか論じています。

お客様の課題

アメリカ政府は材料の研究開発における国際的リーダーとしての地位を取り戻そうとしています。その成就のためにテネシー州オークリッジのORNLにある最先端施設であるSpallation Neutron Source (SNS)に1.4億ドルを投じました。

中性子科学では、材料の構造および動力学の研究は原子レベルで行われます。オークリッジにある稀有のSNS施設は科学研究および業界開発に向けた世界最大の超短パルス加速器中性子ビームを生成します。

こうしたビームは、大きな加速器複合体からのエネルギー陽子で水銀ターゲットを照射させることで生成されます。陽子は破砕と呼ばれるプロセスで水銀核を励起し、ビームラインに形成され、研究計器へと導かれる中性子を解放します。SNS には最大 24 個の計器システムに対応するビームラインが 18 個あり、それぞれがさまざまな科学分野のメリットとなることが期待されています。

2004 年、ノックスビルにあるテネシー大学材料工学部門は、SNS にある VULCAN 回折計への in-situ ローディングシステムを開発するためにNSF-MRI プログラムから資金提供を受けました。専門チームはこの目的のためにVULCAN 回折計開発に向こう数年間従事します。

VULCAN計器により研究者は、コンポーネント設計の応力分布の究明、多軸荷重下における材料変形の把握など、幅広い材料理工学研究を進めることができます。システムは中性子ガイド、多軸ロードフレーム、および様々な専用検知器で構成されています。ロードフレームを使用して中性子ビームにさらされた試験片に荷重およびモーメントを加えながら、研究者は専用検知器を使ってリアルタイム、in-situ、3 次元および原子レベルにおける障害メカニズムを観察することができます。

テネシー大学のプロジェクト研究責任者であるPeter Liaw博士は、「高度と思われるこの技術で成功の鍵となる重要な部分はロードフレームです。」と語っています。「中性子ビームは位置が固定されているので、ロードフレームおよびその制御システムは、特定のトルク、引張り、および圧縮を掛ける間に試験片をビーム中央に正確に保つことが要求されます。そしてこの全てが高放射線および高活性化環境内で発生する必要があるのです。標準のロードフレームシステムでは不可能であることは明らかです。」

「ロードフレームシステムは、垂直操作から水平操作に簡単に切り替えられるように軽量である必要があります。ただし、軽量でも、高いひずみで低サイクル疲労試験を実施する間の試験片の座屈を最小限に抑えるために、硬度も高くなくてはいけません。」とORNLのプロジェクト機器担当主任科学者であるXun-Li Wang 博士は付け加えます。「この機能達成に関連するエンジニアリングの課題は非常に大きなものです。」

MTS ソリューション

多軸ロードフレーム開発の課題克服のために、VULCAN開発チームは経験とカスタマイズ能力を第一の理由にMTSとの協調を決定しました。

VULCAN プロジェクトの ORNL 主任エンジニアである Amy Black 氏は「固有のメカニカル試験の問題を理解し、創造的に解決できる実証された能力が我々の主な購入条件の1つでした。」と言及します。「この点においてMTSが卓越していたことは、その長い実績から明らかでした。」

「私は1970年代からMTSの装置を使用しており、この機器の信頼性は直接知っていました。」とWang博士は付け加えました。「ORNL施設のほかの場所でも多数のMTS試験装置が使用されていましたし、これらのグループからのフィードバックは満場一致でポジティブなものでした。」

2010年6月までに、VULCAN 回折計は機能的にも視覚的にも独自となるMTS多軸ロードフレームの導入をもって完全稼動となります。1秒以内に動的挙動を研究する機能を含む、非常に迅速なIn-situ容量測定材料荷重研究のために明確にされた20のアイデアがこのメカニカル試験システムに配列されました。

In-situ研究には極高温および極低温の稼働環境における温度分配、テクスチャ変化、応力成長と降下が含まれます。またVULCANシステムは、ディラトメトリ、重量および微構造の同時特性評価も促進するので、あらゆる段階における材料の原子状態の極めて正確で詳細なスナップショットを取得することができます。

お客様のメリット

Liaw 博士は「VULCAN回折計は、材料科学の一連の知識を著しく進化させるもので、その可能性は無限にあります。」と語りました。「その能力は世界で最も緊急を要する問題を解決する新素材や知られていない材料の開発に特に役に立ちます。我々の協調により、材料の研究開発においてアメリカが国際的リーダーシップを取り戻すことは確かです。」

Black氏によれば、MTSの協調なくしてプロジェクトは成功しなかったと述べます。「我々は業界最前線で活動しており、VULCAN開発時にはほとんどすべての段階で新分野を開拓してきました。」と言及します。「MTSはこのような並外れたエンジニアリング課題を独創的に満たすことのできる数少ない企業の1つでした。我々は国際的な科学コミュニティにわたって認知度を上げるためにMTSの専門知識を頼りにしています。」

>> Spallation Neutron Source (SNS) の詳細はこちら
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